2018年12月24日月曜日

くるみ割り人形☆☆☆☆☆

2018年12月23日 くるみ割り人形☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

クララ・・・・・・・・・・・小野絢子
くるみ割り人形・・・・・・・福岡雄大
指揮・・・・・・・・・・・・アレクセイ・バクラン
演奏・・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団
・・・・・・・・・・・・・・東京少年少女合唱団

凄く感動しました.バクランの指揮はとにかく安定している.
ネズミが出て来てからステージはどんどんおもしろくなる.スルスルと大きくなるクリスマスツリーや戦闘シーンも面白い.
雪の結晶のダンスで「世界一美しいコール・ド・バレエ」の面目躍如.そして,少年少女合唱団は2階LRの一番前に出てきて歌うの,スポットライトも当たるし.あまりの美しさに涙がでるくらい.
ディベルティスマン,アラビアの踊りの美和ちゃん,彼女は本当に美しいので,こういった無表情やアリスのときのハートの女王みたいな役を遣らせるととても好く似合いう.
トレパックの福田圭吾くんマネージもターンも切れが良くて,こういうかっとび系は巧い.大拍手でした.
さて,花のワルツ,ここも新国のコール・ド・バレエの凄さが出るのよ.なにしろ意地悪な振り付けで,何度も同じ踊りで一斉にキメのポーズをするのだけど,足の角度から首の傾け方まで見事に決まるのよ.「影の入場」もそうだけど,こちらは同じ踊りの繰り返しでしょ?だけど,花のワルツは悉く違う振り付けなのに最後に「キメ」なのよ.
くるみでこんなに感激したのは久しぶりだわ.

2018年12月22日土曜日

私はマリア・カラス

2018年12月22日 私はマリア・カラス☆☆☆☆

十数年前,マリア・カラスの映画ブームがあり,幾つかの映画が封切られた.どれも同じような内容だったし,特に驚くこともなかった.
この映画は,彼女が師であったエルビーラ・デ・イダルゴとの往復書簡や,個人の録画,録音をまとめたものを中心にまとめられている.
カラスの声は実に不思議でした.低音は唸るようなドスの効いた声,高音は金切り声,アジリタは正確でアクロバティックだけど,決して美しい声ではない.「あ〜」だけでもうっとりするカバリエとか,「耳が眩しくなるような声」のサザランドのほうが遥かに「美声」です.
でもそれを置いといてもすごいのがカラスなんです.

残念なのはカラスとオナシスの関係を純愛みたいに書いているのと,その後ジュゼッペ・ディ・ステファーノとの泥臭い恋愛があったことは全く触れられてません.
金切り声の古い音源をこれでもかと流すので「うるさい」と思った観客も多かったようです.(流石にカラス映画だと観客層も老いぼれが多い)
何しろカラスですから,色々なシーンにあらゆる有名人が映り込んでます.ビスコンティ,ゼフィレッリ,プレートル,アンナ・マニャーニ,カトリーヌ・ドヌーブ.
カラスが好きなら見たほうが良いです.
オペラに興味がないとか,カラス以外知らない人は無視したほうが.

2018年12月10日月曜日

蒼海わたる人々

さて,こんなところに.
 目的地はサンリオランドでもなく,パルテノン多摩でもありません.
ここです.
こんなのやってました.
この施設そのものは古墳や遺跡からの発掘物研究機関なのですが,今回は伊豆七島並びに小笠原の先史時代に関するものです.
八丈までは,明らかに縄文文化から始まってますが,小笠原慶南はミクロネシアの文化と考えられています.

通常日本などでは土器や陶器で編年できます.形や模様を見れば大体の産地や時代が推測できます.
ところが,陶土の無いポリネシア東側では編年に使えるものがありませんでした.そこで,釣り針の形から編年を試みたのがビショップ博物館の篠遠善彦センセでした.
ポリネシアにはカタマランによる遠洋航海技術がありましたが,現代では途絶えてしまっていました.ポリネシア航海協会はその航海術を復元すべく,今もなおスターナビゲーションシステムを持っていたミクロネシアの航海術を応用し新たにハワイアンウェイファインディングシステムを作り,ポリネシア諸島間の航海,はては日本にまで来ることができました.
最もミクロネシアのシステムは,短距離のもので,長距離用のシステムはビショップ博物館のプラネタリウムで作られたということです.
海洋博にスターナビゲーションの本家,サタワル島から沖縄まで来たチェチェメニ号も「ひたすら北極星を目指せば日本のどこかにぶつかる」程度であったという説もあります.



規模は小さかったけど,とても興味深い展示でした.

2018年12月9日日曜日

ファルスタッフ

2018年12月9日 ファルスタッフ ☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

ファルスタッフ・・・・・・・・・ロベルト・デ・カンディア
フォード・・・・・・・・・・・・マッティア・オリヴィエーリ
フォード夫人・・・・・・・・・・エヴェ・メイ
ナンネッタ・・・・・・・・・・・幸田浩子
メグ・・・・・・・・・・・・・・鳥木弥生
クイックリー夫人・・・・・・・・エンケレイダ・シュコーザ
指揮・・・・・・・・・・・・・・カルロ・リッツィ
演奏・・・・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団

女声4人の声の質が同じトーンでとても溶け合ってよかった.このオペラにはサザランドのような「耳が眩しくなる」声は必要ありません.
特に幸田浩子さんのロングトーンは振れない震えない,掠れないとてもきれいなソットヴォーチェ.
鳥木さんはとにかく立端があって舞台映えする人だから,あのエヴァ・メイと並んでも全く遜色ないし,声もきれいだった.
何をやらせても巧い,新国専属とも言える妻屋秀和さん,やっぱり巧い.

2018年12月3日月曜日

おさぼり

11月はほぼ半分旅行とその準備等で潰れてしまい,ブログを書く暇もありませんでした.
11月の頭に十日間ほどハワイに行き,月末は台北で過ごしました.
台北は以前から予定していたのですが,ハワイは突然だったので.
実はもう休暇とお金は使い果たしたと思ったのですが,突然湧いてきた「勤続三十年特別休暇と金一封」を使い果たすためにハワイへ行く羽目に.
ハワイ往復の航空券は溜まったマイルでビジネスクラスをとり,金一封で「いつもよりちょっと良いホテル」に止まりました.
落ち着いたら書き込みます.