2012年9月11日 最強のふたり ☆☆☆☆☆
感動作ではありません.むしろ脱力系です.
パラグライダーの事故で半身不随になった大金持ちのフィリップ,何人来ても長くは続かない介護人を募集する.条件が良いのか毎回多数の人間が応募する.面接で「人の世話をするのが好き」「障碍者のために何かしたい」と歯の浮くような台詞を言う中,「失業手当が出るから,とっとと不採用にしてくれ」とはっきり言うアフリカ系のドリス,この「絵に描いたようなDQN」をフィリップは採用する.DQNだからイライラするような言動は多いけど,家族や仲間は大切にする.そして,フィリップのことなんか何にも考えない.電話が来ると,手渡そうとするし.車椅子と併走して走れば「遅い」とどなる.しかし,そういう「障碍者に同情しない態度」がフィリップにはいたく快適.
真夜中ファントムペインの発作に苦しむフィリップを親身になって介抱するドリス.我が儘なフィリップの娘を「殴りつけて躾しなおしてやる」と言うドリス.すっかり打ち解け合う二人.「耳の性感帯は生きている」というフィリップのために怪しげなマッサージ情を呼んで,耳をモミモミさせたり,マリファナやタバコを吸わせたり,はっちゃける.
フィリップはダンケルクに住む女性と文通しているが,「そんなウザイ手紙じゃ無くて電話しろ」と電凸.パリで会うように仕込む,しかし,フィリップは尻込みして,最後に逃げてしまう.
ある日フィリップは,「君が一生をかけてするのはこの仕事では無い」と言って契約を終了する.しかし,その後に来るどの介護人も納得できないフィリップ.そして,再度ドリスが呼ばれる.
北海沿岸までドライブする二人.一流のレストランでランチ「オレは席を外す」と言って消えるドリス.そこへ来たのはフィリップの文通相手.暗転
良い映画です.フィリップもドリスも決して良い人間では無いけど,脱力してみるには最適の映画です.お勧めします.
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