2021年3月29日 ノマドランド☆☆☆☆
久しぶりの海外映画.てっきりドキュメンタリー映画だと思ってたけど,違うけど違わない.というか主演のフランシス・マクドーマンドは「ファーンという役名のノマド」なんだけど,その他の人は殆どが実在の人物でドキュメンタリーなのよね.
ホームレスとかショッピングバッグレディとは違って,必要最低限働いて,アメリカ中を旅して生活する「ノマド」は本人が希望してそういう生活をしているのよね.ファーンも「ホームレスではなくハウスレス」と言っているし.
企業城下町で働いて結婚していたファーン,夫を亡くし企業が撤退し,全住民が退去を命じられノマド生活に.
ちょっとヒッピー感もあるし,結局歳とって社会から弾かれて,公的年金も医療保障も無いってこともあるけど,結構その生活を楽しんでいる.
そのファーンに付かず離れず記録するカメラ.
撮影が「天国の日々」を意識したような「マジックアワー」中心のショットで美しい.でも,ノマドと言うとロマを想像してしまうあたくしは,同調はできない.
ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルでロマの子供(6歳ぐらい)にツアーのオバサンたちがお菓子を与えようとしても絶対受け取らない,別のおばさんが冷たく「She needs money」と言い捨てたのが印象的でした.実際そのようでした.
きれいな映画ですが感動はしません.特にアメリカ嫌いのあたくしは.