2010年1月16日土曜日

札幌室内歌劇場公演 月を盗んだ話☆☆☆

2010年1月16日 札幌室内歌劇場公演 月を盗んだ話 ☆☆☆ 於 新国立劇場小劇場

んーーー演奏そのものは特に問題ないんだけど.
まず,芸監がプレトークとして延々内容を説明するけど「そこまで説明しないと分からない演出なのか?」と言いたくなる内容.
動員があったのか大量の団体客,ツアーじゃなくて,一族郎党みたいなのがいくつも,爺ちゃん婆ちゃん,兄ちゃん姉ちゃん下手すれば犬のポチまで?だから雰囲気は発表会みたいな,披露宴みたいな,ほぼ全員がお知り合い?みたいな感じ.それと,その団体客がセンターや羅漢席みたいな一番いい席陣取ってるのよ.どういうことなのかしら?決してメジャーなオペラじゃないですよ.
無理してかき集めるから,上演中にひっくり返って途中退場した婆さん一人.オペラに興味ないなら連れてこないで.
で,この作品を選んだ意欲はわかるけど,主演の男声を女声に変えたのはどういう意味?オルフの作品は声も別な意味で重要だから「木管を金管に変える」ぐらい浅はかなことだと思うのだけど.
日本語はこなれていて,発音もしっかりしていたから,字幕は必要なかった.ここは褒められる点です.編曲もまぁうまく行っている方でしょ.
ペトルスがまーーーーったく低音が出ないで,殆どをオクターブ高く歌ってた.ま,これもオルフの場合は「オクターブ上下でも可」になってるかもしれないから良いけど,あまりにも低音が出ないから.

終演後,ポストトークがあって,要は「札幌に見に来てください」なんだけど,本当に良い作品を作っていれば,それなりに評判は流れてくるから,そうなれば自然と全国から観客は集まるはず.びわ湖ホールや,今は亡き大須オペラは東京からも何人も見に行っているでしょう?
今日も「せっかく東京のお客様に」とか言ってたけど,あの中に東京のお客様ははたして何人いたのか?少なくともあちこちのオペラ会場で出会う顔はいなかった.
チケットは直ぐに売り切れたと言ってたけど,動員のせいじゃないの.そうなのよ「東京のお客様に」見せようと言う意気込みが感じられなかったのよ.それよりも「東京で大評判のあの演目が凱旋公演」を狙ってるんじゃないの?

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