Podcastで聴いている,小島慶子KiraKiraで話題になっていた本. 主人公の女性アナウンサーが小島慶子のイメージだと,放送で言ったら,作者から「その通りです」とメールがきた.
で,あたくしの好きなヒグマものだから読んでみました.
「森のくまさん」じゃないけど,日本では熊のひょうきんな部分が強調されているから,ヒ グマをあまり怖い動物と思わないDQNが多くて困ります.
あたくしは幼少の 砌に呼んだ動物図鑑に散々恐ろしいことが書いてあったので「ヒグマ侮るなかれ」と思ってました.長じてインターネッツなんかを使うようになってからは「三 毛別羆事件」のドキュメントや,この実話を題材にした吉村昭の「羆嵐」なんかも読んでました.
で,この作品,電気も通わない山奥の小屋で鳥の研究をしている北大の鳥類学者のところ に,妹親子たちが年末年始を過ごしに向かう.途中雪道になにか転がっていたので避けようとして車は横転.仕方ないから小山で歩いて行くことにして,道路に 転がっていた障害物を見ると,熊に食い殺された人間だった.
なんとか小屋 に向かうと,鳥類学者のお兄ちゃんと研究仲間のカップル,見知らぬハンターがいた.
で,この小屋にそのヒグマがやってきて,次から次へと殺しては食うの.で,このお兄ちゃんは「シマフクロウを守るためなら人殺しも辞さない」やつで,営巣地が バレルと似非ナチュラリストやらカメラマンが押しかけるから,何にも発表しない人だったの.
で,次から次へと食われて行く時に,食われるがわからの描写が詳細に描写してあって面白 い.
ヒグマの狡猾さ,恐ろしさも伝わってくるのだけど,全体的に「ハリ ウッド調」なのが鼻につく.主人公たちが逃げ惑うときに,野生動物を捕まえてさばいて食べるのだけど,お約束のように子どもが嫌がって食わない」生きるの 死ぬのと言うときにそんな聞き分けの無いこと言う子は処分しちゃいなさい.
そ して,最後にその娘を捕まえたヒグマは,な・ぜ・か即食べない.そのうち主人公である歯はぴゃがブルドーザー持ち出して殺すんだけど,この辺り「エイリア ン2」.
頭の悪いアメリカ人ならともかく,真っ当な脳みそしてたら,ちょっ とうんざりかも.
ただ,非常に文章力のある作家だとは思いました.
2010年3月9日火曜日
シャトゥーン
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