2010年6月7日 告白☆☆☆☆☆
自分の教え子である中学生に,自分の娘を殺されたシングルマザーの悠子.少年法の壁がある限り司法に頼ることは出来ない.そこで,壮絶な復讐を開始する.
悠子の夫は,著書もたくさんある,有名な熱血教師だが,若い頃の放蕩が元でHIVに感染したため,悠子とは事実婚を選んだ.そのたった一人の娘を,小賢しい厨房の虚栄心から殺された無念.
まず生徒たちに,「自分の娘は事故ではなく,このクラスの生徒に殺された,犯人はわかっている」事を告白し「少年法があるから,蒸し返すつもりはない,教職を辞して自分なりの復讐をする」
と告げる.そして「今飲んだ牛乳のうち犯人たちの物にはHIVに感染した血液が混入してある」と告げる.犯人の少年二人,AとB,Bの母親はモンスターペアレント,そのBは恐怖から精神に異常を来す.悠子の後任の教師,寺田は空気が読めない勘違い熱血教師で,悠子の夫を英雄視している.不登校になったBの家庭を訪問し,Bを追い詰める結果と成る.そして,Bは母親を殺す.
ところが,この寺田の行動も悠子が仕組んだもの,寺田を「主人ならこうしたであろう」と煽りBをどんどん追い詰める,
そして「殺人でも何でも良いからボキタン,ママンの注目を浴びたい」マザコンの少年Aを煽って,中学に爆弾を仕掛けさせる.そして,こっそり爆弾を外して,著名な研究者であるママンの研究室に置き去りにする.少年Aがスイッチを入れると,学校では何も怒らず,ママンの実験室が木っ端みじんになる.少年Aの携帯に事の成り行きを冷静に告白する悠子.DQN小僧達の口癖と同じ「な〜んてね」で映画は終わる.
DQNどもが追い詰められて正気を逸していくところが面白いです.DQNどもが次から次へと殺されるところが快感です.最後に「ざまあみろ」とすっきりする映画です.松たか子はほとんどが独白だけで大した演技もしていませんが,恐ろしいほどの熱演です.その手のひらで泳がされる寺田のアホ振りに大笑いできます.「無知は罪」なのです.「善意ほどやっかいなものはない,熱意ほど扱いづらいものはない」ということがわかりますね.
さすがは「嫌われ松子」と「パコ」の監督さんです.カットカットの合間に鋏まれる夕日のカットがとても美しいです.
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