2011年8月10日 八月花形歌舞伎☆☆☆☆☆ 於 新橋演舞場
第三部
宿の月
おつる・・・・・・・・・・扇雀
亀太郎・・・・・・・・・・橋之助
怪談乳房榎
下男正助
うわばみ三次
菱川重信
三遊亭円朝・・・・・・・・勘太郎
お関・・・・・・・・・・・七之助
磯貝浪江・・・・・・・・・獅童
久しぶりの真っ当な歌舞伎.そちらkと言うと色物系の歌舞伎ばかり見ているけど,久しぶりの正当歌舞伎.といっても円朝ものですが.
まずは舞踏の宿の月.可愛い新妻がいつの間にか山の神にかわり,でも,どうしようもない宿六をまだ愛していると言う内容の可愛い作品でした.
さて,続いてはいよいよ乳房榎です.落語の世界では明治以降に作られてものを新作,それ以前を古典といいますが,円朝だけど「古典」に分類されます.(最も明治以降の作でも,古典扱いのものは多くありますが)
円朝の作品は,寄席の客を引きつけるために毎夜毎夜「この続きはまた明日」と,「連続テレビ小説」のように続けたので長大な作品が多いです.現在では歌舞伎の「見取狂言」のように,一部だけ口演するのが普通です.真景累ヶ淵なら「宗悦殺し」「豊志賀の死」「お久殺し」「聖天山」,牡丹灯籠だと「お露新三郎」「お札はがし」「栗橋宿」「関口屋の強請」ぐらいです.
怪談榎の乳房も落語の場合,殺された重信の霊が龍の絵を完成させるところで終わるようです.
歌舞伎ではその後,正助が子供,真与太郎を十二社の滝壺に投げ込み,重信の霊に「この子を育てて本懐を遂げよ」言われるところで終わり.その後は円朝によって語られます.
落語とは設定が異なるところもありますが,面白く見られました.勘太郎が不必要なぐらい何度も早替わりを見せるのですが,これはもう外連というか,真夏のお約束でしょう.瞬間的に入れ替わるところなど,さすがと思わせます.
本火,本水を使った大がかりな舞台.堪能できました.
円朝姿で出てきた勘太郎,口調から姿から,勘三郎そっくりで驚きました.
さて,今日は(今日も)銀座ミトゥコスィでお弁当を買いました.浅草田圃草津亭のお弁当にしましたが,お店のおばさんが「暑い中のご来店ありがとうございます」と仰るので,「これから演舞場なんです」と言ったら「あら,6時の回ですね?」と.こういう会話が出来るのも銀座なんですね.
草津亭のお弁当は「多すぎない」のがうれしいんです.
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