2015年2月7日土曜日

シンデレラ☆☆☆

2015年2月7日 シンデレラ☆☆☆ 於 新国立劇場中劇場

シンデレラ・・・・・・・・・・・・鈴木慶江
パッリド王子・・・・・・・・・・・三村卓也
道化・・・・・・・・・・・・・・・羽山晃生
継母・・・・・・・・・・・・・・・河野めぐみ
ピッツィキーナ・・・・・・・・・・工藤志州
ヴァネレッラ・・・・・・・・・・・前阪美希
指揮・・・・・・・・・・・・・・・飯坂 純
演奏・・・・・・・・・・・・・・・東京オペラフィルハーモニック管弦楽団

東京オペラプロデュースの上演なのに,何故かチケットは完売だったようです.あまりにもマイナーな作品だけど,「シンデレラ」ですからね.
ヴォルフ=フェラーリの音楽自体は嫌いではない.無駄に大掛かりで,ねっとりしたヴェリズモ系のオーケストレーション.でもね・・・・・とにかくスカスカなのよ,このオペラ.CDもYoutubeの動画も見つからない,恐ろしいほどにマイナーな,未知の作品.
音楽も動きのない,弦のトレモロだけみたいなシーンが延々と続き,その間歌もない.
場面転換も,音楽が長すぎるから,盆を(今回は回り舞台で場面転換してました)思い切りゆっくり動かして,その間人の動きも歌もない.
舞踏会のシーンはあっさりしているのに,最後の「靴試し」のところは延々と続く.しかもわりと面白いシーンのはずなのに,音楽はプロコフィエフの「アレキサンドル・ネフスキー」か?というほどの重厚さ.
ヴォルフ=フェラーリが完成させたオペラ第一作ということで若書きなのは解る.
東京オペラプロデュースが「日常お目にかかれないような作品の上演」を目指しているのも解る.
しかし,この作品,初演は一回だけの上演.その後ドイツ語版に改訂してそこそこ成功.その後ほとんど上演記録がないという作品.
今回も,色々交渉したけど,結局初演版のスコアが手に入らず,(遺族承認の元)ドイツ語版スコアにイタリア語を載せた「東京オペラプロデュース折衷版」
鈴木慶江さん,歌唱は良かった.王子?肝心のところで毎回声がひっくり返る.道化,見事.歌も演技も良かった.
某御大が,「隠れた名作はあるけど,これは隠しておくべき作品」とおっしゃってました.BGMとしては何とか聞けるかな.
後年の「イル・カンピエッロ」は面白かったのですがね.
「消えていく作品には理由がある」「ロングセラーには理由がある」のがよく分かる作品でした.

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

エスクラ姐さん、☆三つもあげるのね。
大年増

arayebis Esclarmonde さんのコメント...

ヴォルフ=フェラーリのようなネットリ系の音楽は好きなのよ.オペラとしてはダメでも,あの音楽は好きだわ.