2016年4月9日土曜日

ウェルテル☆☆☆☆

2016年4月9日 ウェルテル☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

ウェルテル・・・・・・・・ディミトリー・コルチャック
シャルロット・・・・・・・エレーナ・マクシモワ
アルベール・・・・・・・・アドリアン・エレート
ソフィー・・・・・・・・・砂川涼子
指揮・・・・・・・・・・・エマニュエル・プラッソン
演奏・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団

あたくし,マスネーのオペラは大好きです.でも,マイナーオペラファンなので「エスクラルモンド」(二組のCD持ってます)とか「アマディス」とか「ノートルダムの軽業師」とか変なオペラは詳しいのに,マスネーの代表作であるウェルテルとかル・シッドはCDすら聴いたことありませんでした.
このウェルテル,ケチつきまくりだった.まず,指揮者が変更,プラッソン(パパ)に変更.
外題役のジョルダーニが交通事故でキャンセル.プラッソンでリハーサル開始も,どこかでひっくり返って骨折,指揮はアシスタントしてた息子に変更.

ところがどっこい,蓋を開ければ面白かった.
まず,演出.「本寸法」とはこういうこと,完璧なまでの正攻法.時代も設定も何の変更もなく,粟国淳ちゃんの「ラ・ボエーム」なみの正攻法.
あたくしは「時代や設定を弄くった演出が大嫌い」なので.尤も新国の「ナブッコ」や「東京リング」は気にならなかったけど.
一幕二幕は「恐ろしくマスネー」な,美しいメロディー.でも盛り上がらない.
ところが三幕に入ったら突然「歌手が歌い出した」のよ.
マクシモワ,通所メゾって「裏声で歌うヲカマ」みたいな声が多くて,艶のない声が普通.ソプラノ並の艶のあるメゾって,カラスとかバルツァとか,キンキラ系ならオブラスツォーワ系のスラヴ声とか,もう少し丸い声でノーマンやバンブリーとかって感じなのに,マクシモワ,ほとんどソプラノのような綺麗な声なの.
しかも,主演の4人が皆,声も良いけど見栄えもいいの.
もうこの辺りから夢中になって見てました.
そして,突然の「断きれる」終焉.良かったわ.

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