2017年7月2日 藤原歌劇団公演 ノルマ☆☆☆ 於 日生劇場
ノルマ・・・・・・・・・・小川里美
アダルジーザ・・・・・・・米谷朋子
ポリオーネ・・・・・・・・藤田卓也
指揮・・・・・・・・・・・フランチェスコ・ランツィロッタ
演奏・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団
まず,ノルマというオペラは,一般的にはベルカントの狂乱オペラの類いの
コロラトゥーラ作品に分類されると思うけど,二幕の後半は殆どカンタータ的な展開になるし,火刑台に消えるノルマとポリオーネと言う感動作であることが解る.
このあたりはCDだけで聴いていても解らない.字幕の付いたオペラの舞台だからこそ解るというもの.
さて,里美ちゃん,まず驚いたのがアジリタの正確なこと.アジリタっていくら練習してもできない歌手もいるのよ.フレーニなんかはアジリタが苦手だったからベルカント物は殆んど歌わなかった.
だからプッチーニのイメージだった里美ちゃんのアジリタには感心した.
でもね,高音が決まらないの.もちろんじっくり出す高音は正確できれいなのだけど,飛び上がる高音は,ぶら下がったり張れなかったり.
後は,あたくしの中で「ノルマ」といえばカラスやスリオティスのイメージなので,もっと強い女でいて欲しかった.
アダルジーザも同じ,メゾとは言えノルマとほぼ同じ音域を出さなければならない.やっぱり高音が弱い.おまけに縮緬ビブラート.
そういうわけで,満足というわけでもないけど,この作品の素晴らしさはよくわかりました.
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