2012年4月5日 ヘルプ~心がつなぐストーリー~☆☆☆☆☆
1974年,60年代まで生き残った黒人奴隷を主人公にした,テレビドラマ「ジェーン・ピットマン・ある黒人の生涯」が作られ,日本でもNHKで放映されました.
本作品も,ジェーン・ピットマンと同じく,ドキュメンタリーではなく,現実の話でもありません.しかも,この手の映画は「白人の免罪符」でもあるのです.
「酷いことする人はいたけど,あたしたちは違うのよ」みたいな.
で,ヘルプとは黒人メイドのことです.
1960年代頃まで,南部の家庭では,奥さまの仕事はメイドに支持するだけで,家事から育児までメイドが行いました.
自分自身が「実の親」より「メイド」になついていた,小説家志望の主人公が,果たして「自分の子供より他人の子に愛情を注がなければならない,逆の権限が全くないメイド」 の生活に興味を持って,インタビューを始めます.
ビリー・ホリデイの歌に「奇妙な果実」というのがありますが,これは,白人により木に吊るされ火を放たれた黒人の死体のことです.
そんな時代だから,メイドたちも復讐を恐れてなかなか話しませんが,白人主婦たちの横暴についにぶちまけます.勿論その中には奇特な良いご主人に恵まれて,非常に大事にされたメイドもいました.
長尺の映画ですが,涙あり,笑いありの素晴らしい作品に仕上がってます.
原作も読んでいたのですが,黒人英語が難しくて,挫折しました.
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