2012年11月17日 チキンとプラム あるバイオリン弾き,最後の夢☆☆☆☆☆
なんでそういうストーリーだと教えてくれなかった.公式サイトや批評家の感想では解らなかった.とにかく最後の10分で涙腺崩壊.でも凄くすっきり終わります.
冴えないバイオリニストのナセル・アリは妻ファランギースのヒステリーで愛用のバイオリンを壊される.替わりのバイオリンを手に入れようと奮闘しているとき,かつての知り合いと通りすがる.「イラーヌ?」「はい,どなたかしら?(棒読み)」「覚えていませんか?」「どなたかしら?(棒読み)」
その後彼は死を決意する.そして,自分の人生を回顧する.
修業時代,「名バイオリニスト」として名声を得た時代.愛のない結婚,うまく行かない仕事.
最後の十数分で明らかになるのは,実は修業時代,イラーヌと知り合い,結婚を決意するも,イラーヌの父親の反対で諦める.名声を得た時代の演奏はイラーヌへの愛の歌だった.イラーヌは親の勧める結婚をして子供が生まれ,成長し,孫まで生まれた.
一方,いい歳になってから,ナセル・アリは母親が勧めるが,ナセル自身は気の進まないファランギースと結婚し二児をもうける.実はファランギースは子供の頃からナセルに恋をしていた.
一方,ナセル・アリと擦れ違ったイラーヌは,通りを曲がると泣き崩れる「Naser ali,
Mon amour」イラーヌもこの恋を封印して生きてきたのであった.
ナセル・アリは亡くなり,こっそりと葬儀を見送るイラーヌ.暗転
チェコの名匠,イジー・メンツェルを思わせる作品です.
「アメリ」などで良い味出しているジャメル・ドゥブーズが,この作品でも良い味出してます.
監督自身の描いた漫画が原作と言うことで,映像も漫画チックで物凄くきれいです.今年一番の作品です.映画館へ急げ!!
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