2007年12月20日木曜日

十二月大歌舞伎夜の部☆☆☆☆

2007年12月20日 12月大歌舞伎夜の部☆☆☆☆ 於 歌舞伎座
菅原伝授手習鑑 寺子屋の段
松王丸・・・・・・・・・・・勘三郎
源蔵・・・・・・・・・・・・海老蔵
戸浪・・・・・・・・・・・・勘太郎
千代・・・・・・・・・・・・福助

粟餅
杵造・・・・・・・・・・・・三津五郎
臼造・・・・・・・・・・・・橋之助

ふるあめりかに袖はぬらさじ
お園・・・・・・・・・・・・玉三郎
藤吉・・・・・・・・・・・・獅童
亀遊・・・・・・・・・・・・七之助

寺子屋は,文楽で見たときの方が凄かったので.
ふるあめりかに袖はぬらさじは玉三郎の一人舞台.面白いことこの上ない.
玉三郎がきれいなだけじゃなく,笑わせてくれる.有吉佐和子の原作が面白いのもあるけど,玉三郎の演技がやはり凄い.
七之助くんも薄幸の花魁を見事に演じていて,きれいだった.
だけど,歌舞伎として演じる意味があるのだろうか?
天守物語だと歌舞伎にすることで隠微な美しさが強調されるけど,普通に新派なお話をわざわざ歌舞伎で演じるのは・・・
もちろんもう一度みたいと思わせる作品です.
ただし,長時間の舞台を,歌舞伎座のあの狭い座席で見るのは,結構きついです.

さて、今日の歌舞伎座にはなぜか舞妓さんが一人観客席にいて,注目を浴びていたのですが,こいつがなんじゃこれ?な品のない女でした.立ち姿がもうダメ.足開いて手はグー.歩けば歩いたで、外又でノッシノッシ.
なんなのこいつ?なんちゃって舞妓さん?コンパニオン会社からの派遣?
確かにだらりの帯に自分の髪で結っているけど,この品の無さはなんなの?

ところでこの物語,「亡くなった花魁の話を語るうちに話がどんどん膨らんで,本人もどこまでが本当で,どこまでが脚色かわからない」って話・・・・・あ、追軍売春婦や南京と同じじゃない.さすがは有吉佐和子センセ.

さて,歌舞伎座って観客の年齢層が高めだから「観客のマナーが悪い」のねよ上演中に携帯が鳴るなんてのは当たり前、というか初めから終わりまであっちこっ ちで鳴りっ放しだし,大きな音を出しながら紙包み開けたり,大声で話したり,歌舞伎座に関わらずいまどきの年よりは社会性が無い「世代的に田舎物」だか ら,本当に迷惑だわ.
クラシックのコンサートなんかだったら周りから顰蹙買うかつまみ出されるから多少は学習機能が働くようだけど,歌舞伎のような大衆演劇は基本的に集中して観るものではないから,仕方が無いとは思うけど.
ま,あたくしも寄席では気にならないのだから,歌舞伎も同じ物と考えなくちゃいけないのよね.

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