2012年3月6日 おとなのけんか☆☆☆☆
出来損ないのベルイマン映画.やっぱりアメリカ人とは仲良くなれない.でも原作はフランス.舞台はNY.監督は,過去の淫行事件でアメリカ入国ができないポランスキー.
それなりに面白かった.
子供同士のケンカで障害騒ぎになった二組の家族,「子供のしたこと,お互い恨みっこなしよ」と和解して終わるはずだったのに,ひょんなことから大喧嘩.
加害者側,ナンシー・アラン夫妻はスノッブなお金持ち.被害者側マイケル・ペネロペ夫妻はリベラル風. それなりに話せば分かるはずだったのに,不毛な喧嘩が始まる.
夫に同意したり相手に同意したり,酒飲んで吐いたり,汚い言葉で罵ったりの不毛な70分.
リベラル夫婦はリベラルなのに「ペットのハムスターを放流して野晒し」スノッブ夫婦は「ペットを野晒しなんか信じられない」もう,着地点なんかありません.
突然フェイドアウトして場面が変わると,ハムスターは大自然の中でしぶとく生き残ってるし ,子供たちは仲良く遊んでるし・・・・・・なんなの?
原題のCarnageって「修羅場」と言うような意味です.その修羅場を面白おかしく書いてます.修羅場って,赤の他人からすれば「興味の対象」でしかないですから.
一時間ちょいまで刈り込んだ上演時間.本当にベルイマンみたいですね.ベルイマン映画ほどのシリアスさがないのがまたアメリカンなのだけど.
定価でなければおすすめの映画です.
1 件のコメント:
これ、楽しめました。
吐きそうって相手にぬるいコーラを飲ませる、相手も疑いもせずカンから飲むってあたり、ポランスキーのアメリカ嫌いが透けて見える様ですね。
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