サウルの息子☆☆
久しぶりの肩透かし映画.ナチスの強制収容所でゾンダーコマンドとして働くサウル,ある日まだ息のある少年を見つける.少年はすぐに抹殺されるが,サウルはこの少年が自分の息子だと言い,ユダヤの正式な葬儀で送りたいと奔走する.
とあらすじを読めば良い作品にも思えるが,実際は「お前に息子はいないだろ」で,その子供がサウルの本当の子供かどうかは不明.
ナチスの収容所だからかなり厳しいはずなのに,サウルは好き放題あっち行ったりこっち行ったり.でも一切お咎め無し.あっちでボーッと突っ起って,こっちでボーッと突っ起って.見ているだけでイライラしてくる.仕事するふりぐらいしろよ.
とにかく仲間見殺しにしても,ラビ探して葬式を執り行いたい.
で,囚人たちの反乱作戦があって,サウルにも重要な役目(爆薬を受け取って来る)が与えられるのだけど,ラビを探す混乱で紛失.(殺してやろうか?)
それでもなんとか反乱作戦は決行され,サウルは子供の遺体を抱えて逃走.子供の遺体は川を渉るときに流出.丸太小屋に逃げ込んだ時に追っ手に捕まり射殺(ザマミロ)
サウルがなんで子供の遺体に執着するのかが解らない.
確かに収容所は火葬と言うより焼却処理,ユダヤ教では火葬は厳禁だから必死になって土葬にしたいのは解る.でも,必死さがほとんど病気レベルなので,見ていて痛いだけ.
結局ユダヤ人のアイデンティティってユダヤ教だけなのね.宗教に寛大な日本人なら,キリスト教で葬儀されようが,イスラム今日で送られようが,あまり気にしないと思うけど.某ガカーイ以外は.
サウルを撮る時,なぜか被写界深度を思い切り絞ってサウル以外の被写体はボケボケ.長回し,音楽なし.
ま,この映画を見ようと思う人なら必要ないとは思うけど,字幕で説明がないので.
ゾンダーコマンド・・・・・・・(この場合)ユダヤ人の処理を仕事にする囚人
カポ・・・・・・・・・・・・・囚人の労働を監視をする囚人頭
ラビ・・・・・・・・・・・・・ユダヤ教の司祭のようなもの
カディシュ・・・・・・・・・・「主の祈り」葬儀にも使われるらしい
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