2010年10月11日 新国立劇場アラベッラ☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス
ヴァルトナー伯爵・・・・・・・・・・・・・妻屋秀和
アデライデ・・・・・・・・・・・・・・・・竹本節子
アラベッラ・・・・・・・・・・・・・・・・ミヒャエラ・カウネ
ズデンカ・・・・・・・・・・・・・・・・・アグネーテ・ムンク・ラスムッセン
マンドリカ・・・・・・・・・・・・・・・・トーマス・ヨハネス・マイヤー
マッテオ・・・・・・・・・・・・・・・・・オリヴァー・リンゲルハーン
指揮・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ウルフ・シルマー
演奏・・・・・・・・・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団
どなたかが「アラベッラというオペラの登場人物は全員2ちゃんねるの家庭板住人」といったけど,まさにその通りのオペラ.登場人物には何の思い入れもありません.
と言う訳で,尾高監督の第一作,アラベッラで新国2010-2011シーズンの幕開けです.
以前のプロダクションが思い切り安っぽく「いくら貧乏貴族とは言え,娘を高く売ろうと思うならもう少しまともな舞踏会開けや(#゚Д゚) ゴルァ!!」だったのに比べると金持ち感があって良かったです.衣装は森英恵で,モアレやタフタを中心とした素材と,アラベッラのドレスの刺繍や,占い師のドレスなどはさすがでしたが,特に「蝶々おばさん」でなくても?な印象.
さて,家庭板のヴァルトナー家,父親はギャンブル依存症,母親は占い依存症.貧乏で娘二人は養えないから,下の娘は男の子として育てるという倒錯一家.「ギャンブルと占いやめれば娘の一人や二人」という意見に聞く耳は持ちません.
長女のアラベッラはそんな「異常な状態」に何の疑問も持たないし,次女ズデンカは「あたしさえ我慢すれば」の「でもでもだってのエネme」
アラベッラのカウネ,「乳でか〜」.ローブデコルテだと強調されますから.
さて,19世紀末,まさに世紀末のウィーン,タバコや葉巻のシーンが多数あるのですが,今回の舞台ではいわゆる「電子タバコ」を使っていました.良い傾向だとは思いますが,「いくら吸ってもタバコが短くならない」等の違和感もあります.
それと,最近の若い子は,喫煙経験がないので「タバコを吸う演技」がものすごく下手です.
でオペラの印象?東フィルがシュトラウスの音楽を実に美しく奏でてくれたのと歌手がみんなそれなりにうまかったので,良かったのですが,何しろ感激できるストーリーではありません.聴かせどころも二幕の二重唱ぐらい?とはいえ,終幕の幕切れは結構ウルウル来る演出でした.
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