2021年10月3日 チェネレントラ☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス
アンジェリーナ・・・・・・・脇園 彩
ドン・ラミーロ・・・・・・・ルネ・バルベラ
ダンディーノ・・・・・・・・上江隼人
ドン・マニフィコ・・・・・・アレッサンドロ・コルベッリ
アリドーロ・・・・・・・・・ガブリエーレ・サゴーナ
演奏・・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団
指揮・・・・・・・・・・・・城谷正博
あまりロッシーニは得意ではない.特に,ファンなら好む「ロッシーニクレッシェンド」など,あたくしにとっては「同工異曲」と同意義と思っていた.でも違うのよ,歌手が優れていれば.
アンジェリーナの脇園嬢,アジリタも素晴らしいけど,低音から高温までまんべんなく光るし,アリア最後の超高音までギラギラ鳴らすの.メゾの声って得てして男声のファルセットのように艶のない響かない声が多いけど(数少ない例外はコソットなど)
続いてラミーロのバルベラ,本日の白眉,アンジェリーナ捜索のアリアでは見事なアジリタと成層圏の高音,拍手がやまないから,お辞儀して下がったけど,まだやまないからアンコール(bisよね)が始まったくらい.生まれて初めてbisを見たわ.欧米の歌劇場では「労働時間が長引くと組合がいい顔しないので」基本的にお辞儀もbisも禁止なの.でもそれぐらい素晴らしかった.
粟国淳ちゃんの演出はちょっと忙しないけど,うまく行ってると思った.
歌手以外で良かったのは新国の合唱団.おじさんたちがQPヘヤーでタキシード着たり,ロマンティックチュチュ履いたりして(この合唱団は世界一の合唱団と思うけど)演技もうまかった.
チェンバロが入っているとは言えレチタティーボ・セッコはほとんど無く,シーンが変わるごとにロッシーニのオペラや,プロコフィエフのバレエ版「シンデレラ」のワルツ,ベートーベンの「運命」などくすぐり担当でした.
前回のチェネレントラはシラグーザとカサローヴァが歌ったものの,プロダクションはレンタル,カサローヴァは歌唱は良いけど大根役者.
今回は新国のプロダクションなので,再演も有りでしょう.
個人的にはもう少しフェリーニ風味があっても良かったかな?
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