2008年9月11日 落語娘☆☆☆☆☆
いやー,平日の夕方,銀座四丁目,客入ってない!
上演前に喬之助による落語の説明フィルムが流されました.
さて,実入りの良いテレビのバラエティ番組にばかり出ていて,弟子に落語のひとつも教えないどうしょうもない噺家,三々亭平左と,唯一の女弟子,香須美.えーー川柳川柳とつくしかよ!と突っ込みたくなります.
平左はテレビでヘマぶっこいて,しばらく謹慎中.前座の香須美は肩身が狭い.
で,この大ボケ師匠,よりによって「禁断の落語,檜扇長屋」をネタ下ろしするという.
この落語,まるでドグラ・マグラのような禁断の噺.書いた本人が下ろす前に死に,初演しようとした噺家が高座で死に,数十年後に再度蘇演しようとした上方の噺家も高座で死んだという,禁断の落語.
テレビ局とタイアップして特番まで組ませるしたたかな師匠.
で,結局「檜扇長屋」は確かに危ない落語であるけど,平左は無事に高座を勤める.
実は檜扇長屋の本当のサゲは未完で,平左は自分のサゲを加える.それは,鼠穴のような「夢落ち」
落語家が無駄にカメオで出てこないのが良い.末廣亭の高座で悶えるキョンキョンと,ネカヘの昇太ぐらい.
で,この「檜扇長屋」を書いたのは喬太郎らしいです.
津川雅彦の落語がうまい!!!先日の日テレアナウンサー落語は「誰が教えたか分かる」ぐらい師匠達の物まねでしたが,流石は津川雅彦,見事に三々亭平左という噺家像を創っています.ミムラも落語以外はうまい!
落語の世界を淡々と書いているので,興味のない人には退屈かもしれません.
あたくしにはとても面白かったです.
女流落語家はありなのかどうか,んーーー,世界中のコメディアン,実力のある人は「おばさん役がうまい」のが鉄則.男が女を演じることに違和感は無いものの,女性が「八つぁん,熊さん」を演じると,どうも「学芸会」か「宝塚」を想像してしまいます.もちろん「講談系」の噺は(豊志賀の死とか)は女性でも全く違和感ないのだけど.
久しぶりに「景清」が聞きたくなった.
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