2011年10月30日 パゴダの王子☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス
さくら姫・・・・・・・・・小野絢子
王子・・・・・・・・・・・福岡雄大
女王エピーヌ・・・・・・・湯川麻美子
皇帝・・・・・・・・・・・堀登
ビントレー版としては世界初演です.どんな作品になるのか楽しみでしたが,結果としては大成功だと思います.そもそも,ブリテンの曲が異国情緒満載で,二幕後半から終幕にかけて思い切りガムランですから,舞台が東洋でも何の不思議もありません.
一番活躍したのはむしろエピーヌか?手を変え品を変えさくら姫に襲いかかる.タコになったり,炎になったり.
開幕前に道化が出てきて,幕の前で観客を笑わせます.シルク・ド・ソレイユと同じようなはじまりです.
さくら姫の兄に対する思い出は,葬儀の場面だった.そのお棺から出てくるサラマンダー.実は兄は死んだのでは無く,エピーヌによってサラマンダーに変えられてしまったのでした.
エピーヌは四人の王を連れてきて,さくら姫と結婚させようとします.
嫌がるさくら姫.そこに現れたサラマンダーと妖怪達(水木しげる風)さくら姫はサラマンダーに連れられて城を抜け出る.
艱難辛苦を乗り越えてパゴダの国に着くと,子供たちが現れる.どうやらさくら姫と兄の王子の子供時代.マイムで演じられるのはエピーヌによって兄の王子がサラマンダーに変えられるところ.
そして,自分の国に戻ったさくら姫,サラマンダー,妖怪達は,4人の王とエピーヌとの大立ち回りの末,倒してハッピーエンド.
最後のGPDDも,その時のコール・ド・バレエは,男子も女子も良かった.
勧善懲悪,どこかで聞いたような展開,でも音楽はブリテン.ちょっとおこちゃま向きではあるけど,楽しめる作品です.
バレエのシーズンオープニングと言うことで,今日も大使館ナンバーが多かったです.
日本風味のオペラやバレエというと「The Mikado」とか「The Geisha」とか「CioCio-san」とか「Iris」とかあるけど,有職故実は一番日本的でした.エピーヌのお垂髪風の髪形は・・・・あれって,幕末に始まった結髪なんだよね・・とは思いましたが.最後の女帝,後桜町天皇も単なる垂髪で,「おすべらかし」に結ってはいなかった.ま,良いじゃない,楽しければ.
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