2008年11月18日火曜日

ハッピーフライト☆☆☆☆

2008年11月18日 ハッピーフライト☆☆☆☆
いやー,脳天気な脱力系人間ドラマで,あたくしの大好きな飛行機の話,尺も短くてテンポも良いし,お涙頂戴もないのでとても面白いのだけど,愚図でのろまなCAとか,昇格試験受験予定の大馬鹿コパイとか,エアバンドしながらスポッティングしてるのに「ブログって何ですか」と訊くジジイとか,信じられない設定が多いんです.だから満点はお預け.
バカCAは「CAとして失格」ではなく「人間として失格」なレベルのバカなんです.こんなバカ,CAどころかコピー取り専門腰掛けOLも無理と言うぐらいにバカなので,リアリティ無し.まリアリティを必要とする映画ではないけど,「全盲のCAと聾唖のCAが協力しながら仕事をこなすお涙頂戴映画」並にリアリティがない.
全面協力のANAは「こんなたちの悪いCAやパイロットは,間違っても当社にはおりません」という自信があるから平気でANAの制服で大馬鹿やらせているんでしょうね.
乗客は全員モンスター.昭和40年代並に「こんなでかいものが飛ぶわけ無い」と信じている.ありえねーーーー.
ま,確かにHNL線は旅行初心者の団体客が多いから,独特の雰囲気があるけど,ここまでひどい客には会った事がない.最も日本の航空会社では行った事がないから分からないけど,団体の田舎者は外人に弱いから,米国人のCAが英語でまくし立てるとしゅんとする事が多いんですけどね.
こういった「ありえねー」設定は多分取材の段階で「こういうことがあると困るんですよね,ま,当社では経験ありませんが」「こういう客は困るんですよね.ま,当社ではうまくかわしますけど」を詰め込んだからではないかしら.整備士が工具を無くすなんてのも「ありえねーーー」ことだし.そう言う事があったら困るから工具箱には工具の形にエンボスがあって,一つでもしまい忘れたら分かるようになっているのだし,見学の小学生が持ち出すなんてマイナスイオン並みにありえねーー.
でもね,イライラするおちゃらけが終わった後の後半,機器の故障で羽田に引き返すダッシュ400
のくだりは見ものです.
パニック寸前の根性無しコパイ,管制官,ディズパッチルームの連携で何とか羽田にたどり着くまで.ここがヘタにスポ根ではないのが好ましいです.無事着陸後に涙して抱き合うような臭いところもないし.
後は,ギャレーで離陸前の準備を黙々とこなすCAの様子なんかは非常に面白かったです.
トラブルの時は「笑うこと」を心がけるキャプテンの時任三郎,チーフパーサーの寺島しのぶ,グランドスタッフの田畑智子が良かったです.特に田畑智子のほんわかロマンスが・・・

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