2009年6月1日月曜日

マダム・グレの世界展

2009年5月30日 ファッション美術館「マダム・グレの世界展」☆☆☆☆☆
マダム・グレと言えば,ナチ占領下のパリでトリコロールのコレクションを発表し,即閉鎖を申しつけられた逸話もありながら,長らくパリオートクチュール界の重鎮として尊敬されていた女性です.その服はパターンを作らずに,いきなりトワルを巻き付けて裁断する立体裁断.そして服はまるで古代ギリシャの彫刻のようにきれいなドレープとプリーツを見せ,「布の彫刻家」と呼ばれたクチュリエールでした.
今回は大菅てる子女史が自信のコレクションを同美術館に寄贈した記念の展覧会です.
で,展示室に入るとまず,数点のグレの衣装がパターンとエクリュのトワルで展示してあります.トワルも触れる事が出来ます.
まず,常設展の展示もかなり面白く,クリノリンやバッフルなど時代に沿った展示です.
一部の衣装は(手袋着用の上)触れる事も出来ます.しかし,タフタの衣擦れやジョーゼットの質感など,テクスチャーを感じるのに手袋は・・・・
ヴィオネのバイアス生地,ランバン,ニナ・リッチ,シャネル,スキャパレッリと言った黄金時代のクチュリエ,クチュリエールの作品から,カルダン,クレージュまで.
そして,マダム・グレの作品群.細かいプリーツの具合をじっくり見る事ができました.
まさか本物のオートクチュールの衣装が見られるとは.
ファッションに興味のある方はわざわざ神戸まで行く甲斐はありますよ.

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