2019年1月13日日曜日

ニューイヤーバレエ☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

2019年1月12日 ニューイヤー・バレエ☆☆☆☆ 於 新国立劇場 オペラパレス

レ・シルフィード
火の鳥
ペトルーシュカ
指揮・・・・・・・・・マーティン・イェーツ
演奏・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団

レ・シルフィード 酒井はなちゃんの時代から10数年ぶりの上演.あたくしは初見です.新国バレエ団にこういうの踊らせたら最高にうまい.実にきれいなアンサンブルと,うっとりするようなオーケストレーションのショパン.「太田胃散,い~薬です」

火の鳥 中村恩恵版の新制作です.まず,火の鳥は男性ダンサーで,ドラーグクイーンが履くような超厚底ピンヒールなので,中の足はポワント状態ではないかと推測.当然踊れないので三人の黒衣がアシスト.ストーリーは「専制君主の王制を倒すための反乱軍に,王に追われた娘が男装して紛れ込み,色香で火の鳥を誑かし,火の鳥の羽を手に入れたイケメソ王子を,女装した反乱軍とともに色仕掛けして羽を奪おうとしたら,王子と娘は恋に落ち,起こった反乱軍たちにレイプされて皆殺しになる」というもの.
組合員向けの内容だけど,そういう意図はなさそう.娘以外全員男性.新国ダンサーにも最近は容姿,ガタイの良いのが増えたから, ハァハァ(;´Д`)…ハァハァする分には良いかも.

ペトルーシュカ これも久しぶりの上演,曲としてはよく効いていたけど,見えるのは初めて.バーミンガム・ロイヤル・バレエからのレンタルだそうで,バレエというよりお芝居に近いかな?ヘタレ系イケメソの奥村康祐くんの演技は良かったけど.
あと,この曲のの部面変換のときにドラムロールが入るけど,あれは実際に幕を下ろしたり暗転して装置を入れ替えるときなり続けるのね.個人的には好きなプロダクションです.

2018年12月24日月曜日

くるみ割り人形☆☆☆☆☆

2018年12月23日 くるみ割り人形☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

クララ・・・・・・・・・・・小野絢子
くるみ割り人形・・・・・・・福岡雄大
指揮・・・・・・・・・・・・アレクセイ・バクラン
演奏・・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団
・・・・・・・・・・・・・・東京少年少女合唱団

凄く感動しました.バクランの指揮はとにかく安定している.
ネズミが出て来てからステージはどんどんおもしろくなる.スルスルと大きくなるクリスマスツリーや戦闘シーンも面白い.
雪の結晶のダンスで「世界一美しいコール・ド・バレエ」の面目躍如.そして,少年少女合唱団は2階LRの一番前に出てきて歌うの,スポットライトも当たるし.あまりの美しさに涙がでるくらい.
ディベルティスマン,アラビアの踊りの美和ちゃん,彼女は本当に美しいので,こういった無表情やアリスのときのハートの女王みたいな役を遣らせるととても好く似合いう.
トレパックの福田圭吾くんマネージもターンも切れが良くて,こういうかっとび系は巧い.大拍手でした.
さて,花のワルツ,ここも新国のコール・ド・バレエの凄さが出るのよ.なにしろ意地悪な振り付けで,何度も同じ踊りで一斉にキメのポーズをするのだけど,足の角度から首の傾け方まで見事に決まるのよ.「影の入場」もそうだけど,こちらは同じ踊りの繰り返しでしょ?だけど,花のワルツは悉く違う振り付けなのに最後に「キメ」なのよ.
くるみでこんなに感激したのは久しぶりだわ.

2018年12月22日土曜日

私はマリア・カラス

2018年12月22日 私はマリア・カラス☆☆☆☆

十数年前,マリア・カラスの映画ブームがあり,幾つかの映画が封切られた.どれも同じような内容だったし,特に驚くこともなかった.
この映画は,彼女が師であったエルビーラ・デ・イダルゴとの往復書簡や,個人の録画,録音をまとめたものを中心にまとめられている.
カラスの声は実に不思議でした.低音は唸るようなドスの効いた声,高音は金切り声,アジリタは正確でアクロバティックだけど,決して美しい声ではない.「あ〜」だけでもうっとりするカバリエとか,「耳が眩しくなるような声」のサザランドのほうが遥かに「美声」です.
でもそれを置いといてもすごいのがカラスなんです.

残念なのはカラスとオナシスの関係を純愛みたいに書いているのと,その後ジュゼッペ・ディ・ステファーノとの泥臭い恋愛があったことは全く触れられてません.
金切り声の古い音源をこれでもかと流すので「うるさい」と思った観客も多かったようです.(流石にカラス映画だと観客層も老いぼれが多い)
何しろカラスですから,色々なシーンにあらゆる有名人が映り込んでます.ビスコンティ,ゼフィレッリ,プレートル,アンナ・マニャーニ,カトリーヌ・ドヌーブ.
カラスが好きなら見たほうが良いです.
オペラに興味がないとか,カラス以外知らない人は無視したほうが.

2018年12月10日月曜日

蒼海わたる人々

さて,こんなところに.
 目的地はサンリオランドでもなく,パルテノン多摩でもありません.
ここです.
こんなのやってました.
この施設そのものは古墳や遺跡からの発掘物研究機関なのですが,今回は伊豆七島並びに小笠原の先史時代に関するものです.
八丈までは,明らかに縄文文化から始まってますが,小笠原慶南はミクロネシアの文化と考えられています.

通常日本などでは土器や陶器で編年できます.形や模様を見れば大体の産地や時代が推測できます.
ところが,陶土の無いポリネシア東側では編年に使えるものがありませんでした.そこで,釣り針の形から編年を試みたのがビショップ博物館の篠遠善彦センセでした.
ポリネシアにはカタマランによる遠洋航海技術がありましたが,現代では途絶えてしまっていました.ポリネシア航海協会はその航海術を復元すべく,今もなおスターナビゲーションシステムを持っていたミクロネシアの航海術を応用し新たにハワイアンウェイファインディングシステムを作り,ポリネシア諸島間の航海,はては日本にまで来ることができました.
最もミクロネシアのシステムは,短距離のもので,長距離用のシステムはビショップ博物館のプラネタリウムで作られたということです.
海洋博にスターナビゲーションの本家,サタワル島から沖縄まで来たチェチェメニ号も「ひたすら北極星を目指せば日本のどこかにぶつかる」程度であったという説もあります.



規模は小さかったけど,とても興味深い展示でした.

2018年12月9日日曜日

ファルスタッフ

2018年12月9日 ファルスタッフ ☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

ファルスタッフ・・・・・・・・・ロベルト・デ・カンディア
フォード・・・・・・・・・・・・マッティア・オリヴィエーリ
フォード夫人・・・・・・・・・・エヴェ・メイ
ナンネッタ・・・・・・・・・・・幸田浩子
メグ・・・・・・・・・・・・・・鳥木弥生
クイックリー夫人・・・・・・・・エンケレイダ・シュコーザ
指揮・・・・・・・・・・・・・・カルロ・リッツィ
演奏・・・・・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団

女声4人の声の質が同じトーンでとても溶け合ってよかった.このオペラにはサザランドのような「耳が眩しくなる」声は必要ありません.
特に幸田浩子さんのロングトーンは振れない震えない,掠れないとてもきれいなソットヴォーチェ.
鳥木さんはとにかく立端があって舞台映えする人だから,あのエヴァ・メイと並んでも全く遜色ないし,声もきれいだった.
何をやらせても巧い,新国専属とも言える妻屋秀和さん,やっぱり巧い.

2018年12月3日月曜日

おさぼり

11月はほぼ半分旅行とその準備等で潰れてしまい,ブログを書く暇もありませんでした.
11月の頭に十日間ほどハワイに行き,月末は台北で過ごしました.
台北は以前から予定していたのですが,ハワイは突然だったので.
実はもう休暇とお金は使い果たしたと思ったのですが,突然湧いてきた「勤続三十年特別休暇と金一封」を使い果たすためにハワイへ行く羽目に.
ハワイ往復の航空券は溜まったマイルでビジネスクラスをとり,金一封で「いつもよりちょっと良いホテル」に止まりました.
落ち着いたら書き込みます.

2018年11月4日日曜日

不思議の国のアリス☆☆☆☆☆

2018年11月3日 不思議の国のアリス☆☆☆☆☆ 於新国立劇場オペラパレス

アリス・・・・・・・・・小野絢子
ハートのジャック・・・・福岡雄大
ハートの女王・・・・・・本島美和
イモムシ・・・・・・・・宇賀大将

アリスということで,ホワイエの床も,テーブルもトランプ模様.
本当は全キャストを書き込みたいけど,それは新国のサイトにおまかせして.
とにかく面白い.
幕が開くと「ルイス・キャロルの世界」,アリスのお屋敷の庭では,のんびりパーティーの準備.アリスは庭師のジャックが気になるよう.
で,なんだかんだあって鼠国の「Alice in wonderland」になってしまうが,音楽も振り付けも鼠国の世界とは全く違います.
チシャ猫や幼虫は黒衣操るマリオネットで表現.
ハートの女王役の美和ちゃんが見事なハマり役.彼女のちょっときつい美貌がピッタリハマってました.
6列で見たのでよくわかったのですが,装置が結構簡略.スクリーンを多用してプロジェクションで変幻自在に見せているので,かなり豪華な舞台なのですが,かなりの部分がスクリーンとプロジェクションです.舞台の前の方にもスクリーンが降りてきて,映像を写しているうちに奥の装置を取り替える.4面舞台じゃなくても上演可能になっているようです.こういった点もこのプロダクションがあちこちの劇場から引っ張り凧な理由でしょう.
さて,今回の白眉は終幕ハートの女王と4人の王子の「ローズアダージョもどき」
そのまんま風の音楽で女王が次々と王子をなぎ倒します.しかもこの王子たち,プリンシパルが二人入ってたのよ.
で,最後はドリフみたいなことになって装置が最初に戻ると,現代の英国で,お屋敷はクリームティーを提供するカフェになっていて,その庭先のベンチで「ふしぎの国のアリス」を読みながらうたた寝してた女子の夢だったという夢オチ.
でも,本当に夢のような時間でした.あたくしは都合がつかず今回は一回しか見られませんでしたが,おそらくすぐに再演されます.そのときはぜひ.


2018年10月31日水曜日

底辺のハロウィン

渋谷でハロウィンの大騒ぎした馬鹿者共,ほとんどが上京組だったようね.おまけに底辺で金がないから,騒ぐだけでお店に入らない,だから,お店の中はガラガラだったらしいわ.


あたくしの知人が渋谷に住んでいるのよ.あの辺りは外国人比率が比較的高いから,結構前からハロウィンを楽しむ親子連れがいたらしいの.
それが,いつの間にやら,渋谷の情報を手に入れた近郊の田舎(千葉,茨城,埼玉)から仮装して紛れ込む親子が出てきたんですって.
で,見慣れない親子が当たり前のようにお菓子を貰って帰って「今の誰?」だったり,
参加する気のない家を訪問して苦情が出たり,警察が常駐するVIPの家に押しかけて怒られたりだったんですって.で,地元も子どもたちの安全を考えて「ハロウィンに参加する子供」「子どもたちが来ても良い家」それぞれにシールを配布して,「シールのないこの参加不可,シールのない家の訪問不可」で対応したら収まった,というより,だんだん田舎にも浸透していったので,地元で行うようになったらしいけど.

ハロウィンもクリスマスも,セントパトリックデーも,発祥はヨーロッパだけど,独自に進化したのはアメリカ,そしてそれを輸入したのが日本.だからジャック・オ・ランタンはカボチャだし,カナダですら行われているボクシングデーを知っている日本人は殆どいないし,アイルランド人もいないのにセントパトリックデーを楽しんだりするのよ.

2018年10月24日水曜日

行ったところ

さて,今までにどんな国に行ったのか,チェックできるアプリBeenで記録してみました.
まず全世界

ヨーロッパ
トルコは空港だけ.右真ん中にぽつんと抜けているのはスロバキア.
続いてアジア
基本的に「水道の水が衛生上の理由で飲めない国は行かないのだけど.
そしてオセアニア
この地図にはないけど,グアム,サイパンも行ってます.
ハワイ以外のアメリカはトランジットか仕事で行っただけで.観光客としてアメリカ本土に入ったことはありません.
全体像.
行きたいところにはほとんど行ったので,もう「行ってみたい」ところはありません.

2018年10月14日日曜日

魔笛

2018年10月13日 魔笛☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス
バックステージツアー込

タミーノ・・・・・・・・スティーヴ・ダヴィリスム
パミーナ・・・・・・・・林 正子
パパゲーノ・・・・・・・アンドレ・シュエン
パパゲーナ・・・・・・・九嶋香奈枝
ザラストロ・・・・・・・サヴァ・ヴェミッチ
夜の女王・・・・・・・・安井陽子

欧州各地で上演され,鳴り物入りで上演されたウイリアム・ケントリッジ演出の新制作魔笛.
とても良くできたプロダクション.特に,一面だけの舞台を,様々なプロジェクションに寄って奥行きを出したり,間口が変化するような効果をもたせたり.
思い切り楽しめなかったのは,単に魔笛といえどあたくしが馴染めないモーツアルト作品であるだけ.
夜の女王も3点Fを決めてたし.難を言えばザラストロとパパゲーノがイケメソすぎること.
今日の公演から「英語字幕」が付きましたが,LR席の前で,中央でも見にくい.
舞台辺の2つのプロンプターボックスのようなものはプロジェクターで,今回の上演ではプロンプターボックスは無いそうです.
このプロダクションが各地でもてはやされているのは,書き割だけの簡単なセットとプロジャクターだけでものすごくクリエイティヴな舞台を作れることだと思うし,同じ発想でスペクタクル大作を手軽に作ることもできるのではないかと思いました.
バックステージでは

  • 今回の装置は盆のある奥舞台に乗っていること
  • マエストロの指示で,ピットを浅くしていること.175cm
  • エクサンプロヴァンス音楽祭のプロダクションを買い取ったもの
  • ジョナサン・ミラーは,別々に制作された「薔薇の騎士」と「ファルスタッフ」を4面舞台に振り分け,同時上演が可能なように演出案を作った.
  • 新国搬入口の高さは11m,ゼフィレッリの柱はそれを考えて10m80で作られている.
  • フォルテピアノ(原曲にあったかな?)に近い音が出るシンメルのアップライトピアノを使っている
  • ジュ・ド・タンブル(鍵盤式グロッケンシュピール)を使っていることを強調していたけど,トゥーランガリラ交響曲にも使われているし,特に威張らなくても・・・
  • 英語字幕の場所は未だテスト中なので決定ではない.