2012年3月7日水曜日

おとなのけんか☆☆☆☆

2012年3月6日 おとなのけんか☆☆☆☆

 出来損ないのベルイマン映画.やっぱりアメリカ人とは仲良くなれない.でも原作はフランス.舞台はNY.監督は,過去の淫行事件でアメリカ入国ができないポランスキー.

それなりに面白かった.
子供同士のケンカで障害騒ぎになった二組の家族,「子供のしたこと,お互い恨みっこなしよ」と和解して終わるはずだったのに,ひょんなことから大喧嘩.
加害者側,ナンシー・アラン夫妻はスノッブなお金持ち.被害者側マイケル・ペネロペ夫妻はリベラル風. それなりに話せば分かるはずだったのに,不毛な喧嘩が始まる.
夫に同意したり相手に同意したり,酒飲んで吐いたり,汚い言葉で罵ったりの不毛な70分.
リベラル夫婦はリベラルなのに「ペットのハムスターを放流して野晒し」スノッブ夫婦は「ペットを野晒しなんか信じられない」もう,着地点なんかありません.
突然フェイドアウトして場面が変わると,ハムスターは大自然の中でしぶとく生き残ってるし ,子供たちは仲良く遊んでるし・・・・・・なんなの?
原題のCarnageって「修羅場」と言うような意味です.その修羅場を面白おかしく書いてます.修羅場って,赤の他人からすれば「興味の対象」でしかないですから.
一時間ちょいまで刈り込んだ上演時間.本当にベルイマンみたいですね.ベルイマン映画ほどのシリアスさがないのがまたアメリカンなのだけど.
定価でなければおすすめの映画です.

2012年3月4日日曜日

変態毎日新聞落語会 渋谷に福来たる

2012年3月4日 変態毎日新聞落語会☆☆☆☆☆
渋谷に福来たるSpecial〜落語フェスティバル的な
於 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール

柳家三三・・・・・・・・・・・・明烏
桃月庵白酒・・・・・・・・・・・花見の仇討ち
仲入り
柳家喬太郎・・・・・・・・・・・おせつ徳三郎(通し)

変態毎日新聞とソニー,(白酒の話では博報堂の小銭稼ぎもあるようです)主催の3日間,9公演の最後,「古典ムーヴ/春一番」を聴いて来ました.
三三の明烏はもう,面白かったとしか言い様が無い.本当に三三はうまい.
続いて白酒も季節柄花見の仇討ちで笑わせる.
そしてキョン師,人情噺をする時は何時もそうだけど,枕も無しに花見小僧へと思ったら刀屋まで通しでたっぷり.
ここは初めて来るホールで,新しいホールです.渋谷から徒歩5分ほど,セルリアンタワーの近くにあります.
勾配がきつい客席なので,二階席でも楽しめました.

2012年3月3日土曜日

クロウタドリ

もう20年も前,南フランスへ行った時(人生二度目のヨーロッパだった),ちょうど5月のカンヌ映画祭の頃.
夜になると,ホテルの近所から鳥の声が聞こえてきた.とても綺麗な声.当時の自分の常識では「ヨーロッパで夜に鳴くのはナイチンゲールだけ」と思っていた.
ホテルのレセプションのマダムに(すっかり顔馴染みになっていた)「あの声はロシニョールか?」と訊いた.「違うBlackbirdだ」「Blackbirdって?」「知らないけど英語ではBlackbird」そんな鳥の名前知らないから「単なる黒い鳥の事」だと思った.日本に帰ってから調べたら「クロウタドリ」と言う鳥の事だとわかった.こんな声
その後もヨーロッパへ行くたびにその声を聴いた.つーかその声を聴くと「あーヨーロッパに帰ってきた」と言う感じ. サイドフランスを周遊した時「あの声の鳥はなんというのですか?」と聞くと「Merle」
初めてナイチンゲールの声を聴いたのは,21世紀になってから,プラハでだった.それ以前にネットで検索して声は聴いたことがあったけど,ナマで聞くのは初めてだった.思った以上い強い声なのに驚いた.こんな声

人生はビギナーズ☆☆☆☆☆

2012年3月3日 人生はビギナーズ☆☆☆☆☆

これって本当にアメリカ映画なの?確かに主演はスコットランド人とフランス人だけど.静かな演技,音楽,まるでフランス映画のような作品.
75才の父親が突然「自分はゲイである」と告白するところばかりが注目されているけど,そういう映画ではありません.75才にして初めて生き生きと人生を送ることを覚えたお父さんと,そのお父さんを見ながらもなんとなくうじうじした息子オリヴァー,そして自由奔放なオリヴァーの恋人.みんな色々なことに対してビギナーなんです.
父親はフケ専の恋人を見つけイチャイチャする.オリヴァーはゲイに対して偏見はないけど,そのあからさまな様子に戸惑うやら羨ましいやら.末期癌が見つかっても,毎日のようにパーティやらゲイ・プライドの応援やら,人生を楽しむお父さん.
さて,その父親を亡くして思い切り落ち込むオリヴァー.恋人に対して,無くなった父親の恋人に対しての接し方を少しずつ覚えていきます.
犬のアーサーが凄くいい演技をします.
ま,幸い,機能不全家庭で育ったあたくしにとっっては,そんな思い入れのある家族はいないから,所詮絵空事なんですけど.

2012年3月1日木曜日

ヒューゴの不思議な発明☆☆☆

2012年3月1日ヒューゴの不思議な発明☆☆☆

 スコセッシの作品だし,カメラワークもきれいだし,映像的にはとても楽しめる作品ではあるけど,ヒューゴがあまり頭がよさそうに思えないので,なんだかな?な展開です.
父親の形見のノートをおもちゃ屋の親父に取られたヒューゴはひたすら「返せ」というが,どうしてそこまでノートにこだわるのかとか,内容については頑に口を割らない.つまり,どう見ても「お前がどこからか盗んできたのだろう」 と思われても仕方がない.
恐ろしく口が立たないあほな子なんです.
「時計職人の父親が残した大事な形見のノートなんです」と情に訴えれば済む話ではないか?
そして,話がなかなか始まらない.何とか映画が展開していくようになるのは最後の30分ぐらいです.なんか色々伏線を張っているようでいて,実は父親のことはなんにもわからないし,脚本のできはなんだかなです.
映像が物凄くきれいだから,何となくいい作品を見た気になるけど.サッシャ・バロン・コーエンが,真っ当な役で言い演技してます.
スコセッシは写真屋でカメオ出演してます.

2012年2月28日火曜日

チャイコフスキーがなぜか好き☆☆☆



 
今年の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」公式本だそうです.今年はロシア音楽がテーマだそうで.
著者はロシア文学者で,音楽は門外漢なせいか,「ロシア音楽Love,チャイコLove」と言いながらも甘さが目立ちます.特に,オペラ,バレエと言った色物系の音楽に.
チャイコフスキーのヲカマ性にも,スクリャービンの交響曲1番の「中二病」にもグラズノフの名作「ライモンダ」にも殆ど触れてません.ハチャトゥリアンの代表作「交響曲3番」を最近知ったらしいです.Pコンのフレクサトーンも無視.
ハイドンの次に多くの交響曲を書いたのはミャスコフスキーだそうですが,モーツァルトも,ブライアンももっと多くの交響曲を書いてます.
ショスタコービッチで一番聴きたいのは「ムツェンスク郡のマクベス夫人」だそうです.
あの〜〜数年前新国で上演されましたが.
ま,「お前が言うな」な著作です.でも毒がないからお勧めかも.

ヤング≒アダルト☆☆☆

2012年2月28日 ヤング≒アダルト☆☆☆

田舎暮らしが大嫌いで,都会へ出た(と言っても所詮はミッドウェストのミネアポリス)メイビス,ゴーストライターとしてそこそこ稼げるようになったものの,結婚は失敗,仕事の先行きも不明,ふと自分無くしをしに,故郷に帰る.
実は元カレが結婚して子供が生まれたというメールが来たから「都会で暮らすナウいレデェが色仕掛けで元カレの焼け棒杭に火をつけて奪還しよう」と本気で考える痛さ.
で,彼は靡かず,周囲の旧友も「イタタタ」と見るばかり.
ま,そんな話だけど,これって20世紀前半の日本なら「カルメン故郷に帰る」みたいに楽しめるのだろうけど,21世紀のアメリカに本当に存在するの?
なんか時代錯誤のような気がして.ま,短い映画ですから見ても良いとは思いますが,決して感動はできません.

2012年2月25日土曜日

冷たい金魚☆☆☆

2012年2月25日 冷たい熱帯魚☆☆☆

ほぼ一年前に公開された作品..巷の評判はそこそこ良かったものの,例によって見せたいのか見せたくないのかという公開形態で,あっという間に終映.ユナイテッド・シネマ豊洲でアンコール上演が始まったので,見に行って来ました.
で,ん〜〜〜〜〜園子温ってやっぱり苦手かも.結局「神様ごめんなさい,お父さん大好き」な映画でしか無い. これって,園子温自身の経験なのだろうか?この人自身が子供の頃,父親から継続的に虐待を受けていて,そして自分の「お父さん大好き」な気持ちを受けてもらえなかったトラウマが,どの映画見ても「お父さん大好き」になってしまうのではないかしら.
アウトサイダーアートのヘンリー・ダーガーが,自分の書いた絵の中に,しばしば首を絞められて目を向いて苦しんでいる子供の姿がよくあったけど,これもダーガー自身の経験ではないかと思っている.
ま,でもこの映画はスプラッターがすっきりするぐらいグチョグチョなので,嫌な気分はしません.
もう一つ,この人の映画で面白くないのは,テンポが悪いの.20世紀のATG映画みたいに.誰かに呼ばれて,側に行くだけのカットを
  • 「・・・さんこっち来て」
  • はっとするカット
  • しばし呆然
  • 抜き足差し足で近づく
  • 震え声で「呼んだ?」
こんな感じで.そして,意味のないデカパイ谷間強調カットと神楽坂恵の咽び泣き.いい加減にしろ!

2012年2月23日木曜日

DK 男子高校生萌え


 
思い切り邪な気持ちで買ったフォトブックなんだけど,もう ハァハァ(;´Д`)…ハァハァではなくて,思春期の男の子の馬鹿さ加減が全面に出ている,コカコーラのジョージアの,「男ですいません」のCMと同じような内容で,おばさん涙が出そうになりました.
教室で居眠り,コブラツイストごっこ,生着替え,ヘッドフォンを片方ずつ分け合う,掃除道具でちゃんばら.
男の子って高校ぐらいまでは恐ろしくバカなんです.大学,社会人になると「そこそこのバカ」に落ち着きますが.
そういった男の子のおバカ加減と,危うい美しさと汚さ(ニキビいっぱいとか)すべて含めて男子高校生可愛いな,と思わせる作品です.
思わせぶりな裸とかBL系とか一切無い.ひたすら男の子たちのおバカを追求した素晴らしい作品です.お値段もお買い得だし.
モデルの子達が中途半端に垢抜けなかったり,南東北でロケしたりというのもリヤルだし.

2012年2月19日日曜日

ノートル・ダム・ド・パリ☆☆☆☆☆

2012年2月19日 牧阿佐美バレヱ団公演 ノートル・ダム・ド・パリ☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

エスメラルダ・・・・・・・・・・マリーヤ・アレクサンドロワ
カジモド・・・・・・・・・・・・菊池 研
フロロ・・・・・・・・・・・・・中家正博
フェビュス・・・・・・・・・・・逸見智彦
指揮・・・・・・・・・・・・・・デヴィッド・ガルフォース
演奏・・・・・・・・・・・・・・東京ニューシティ管弦楽団

エスメラルダ役に決まっていた団のダンサーがふたりとも故障で,代演がマーシャ?ありえない.単に交渉が難航したか,マーシャのスケジュールがはっきりしなかったか(ついこの間までボリショイの日本公演で来てたのだから)せしょう?マーシャありがとうな公演でした.
牧のノートルダムは,再演を繰り返しているから安心してみていられるし.
まず,オケが良かった.モーリス・ジャールの複雑で打楽器の多いスコアを見事に演奏していた.指揮はバレエの専門家なのでうまくて当たり前か.ジャールの曲があまりにも面白くて,思わず聞き入ってしまうことも度々.
さて,プティのお気に入り菊池 研くんがカジモドだけど,日本のバレエ界でも飛切りの美丈夫だから,カジモドと言われてもピンと来ない.「なに?あのイケメソ?」
でも踊りはしっかりしていました.
マーシャの踊りというと「嫋やか」とか「繊細」とは違うイメージを持っていたけど,ものすごく綺麗に踊ってました.見直しました.
新国のレパートリーではないのが残念.

追記
カーテンコールも良かった.マーシャは劇場中にキスを振りまき,それに観客が拍手で応える.オケに拍手,コールド全員とハイタッチ.マーシャ自身がこの公演を楽しんでいるのがよくわかった.