2015年7月26日日曜日

iPod

iPodが発売された時のキャッチコピーは「iTunes to go」だったと思う.つまり「持ち運びができるiTunes」
iTunesと言うのはAppleが出している音楽管理再生ソフトで,CDからリッピングした音楽や,購入した音楽ファイルを整理するために便利なソフトである.
あたくしのように数千枚のCDを取っ替え引っ替え聞くような人間には,CDを棚から探して,一枚ずつ入れ替えて再生するという手間を省いてくれる.

ま,所詮Macのスピーカーなんて音がしょぼいからAudioソフトとしては余り役には立たなかったけど.
で,iPodができて,iTunesの音楽を持ち運べるようになった.しかもそれなりのイヤホンを使えばかなり音も良い.

あたくしはこの順番でiPodを使うようになったから,何の問題もなく使っていた.

最近(2015年夏)某ツーチャンネルに「喧嘩したら恋人にiPod初期化された,何年もかけて集めた音楽がパーになった」と言う書き込みがあって驚いた.もっと驚いたのは,その書き込みに対して「ひどい男だね」「つらいでしょ」という擁護派のお馬鹿な書き込みも.
あの〜〜〜,iPodの音源は基本的にPCに残っているはずなので初期化されても何の問題もないと思うのですが?と言う書き込みは無し.しかもその馬鹿娘iPodを7年ぐらい使っているとか.7年使っていてもiPodとWalkmanの区別がつかなかったのかしら?
しばらくして追記として「友人が,音源ならPCに残っているはずだというので同期したら戻った」と書き込みがあった.

今どきこんな20世紀の発想した馬鹿娘がいるんですね?当然底辺でしょうね.
昔は「Ahoo知恵遅れ」にも「知人の家のPCで音楽入れたら中身が消えた」とか「PC持ってないけどiPodは使えますか?」とかどうしようもない質問が多々あったけど,2015年にもなってそんな情弱な女がいるとは・・・

2015年7月13日月曜日

母乳?

しばらく前から,母乳の通販サイトのことが話題になっている.やれ「行き過ぎた母乳信仰」だとか「偽和」とか「不衛生」だとか.
だがちょっと待って欲しい(天声人語の所作)
話題になってすぐに「あれはマニア向け商品」と流れてきた.ま,「母乳,マニア」でググれば,その手のAVはいくらでも出てくる.
つまり,母乳プレイだとか母乳風呂とか,赤ちゃんプレイとか.基本的に「新生児の飲用は前提」とされていない.
勘違いしたバカ主婦が「足りない母乳を補う」ために買って,不安に思って検査を依頼,細菌汚染が発覚したらしい.
どうもその主婦はあまり情報リテラシーが無かったのか「母乳,通販」で飛びついてしまったけど,サイトを見た人の話だと「明らかにマニア向けのつくり」だったとか?
姑あたりにせっつかれて「母乳通販サイト」には辿りつけたけど,「母乳信仰は時代錯誤」と言うサイトは検索できなかったのでしょう.
あたくしの回りには「育児真っ盛り」の同僚が多数いるが,昨今のまともな産婦人科医だと「母乳信仰」は無く,「続けたければ続けなさい,やめたければやめなさい」が基本だと.
さらに,母乳信仰の強い「お婆ちゃん世代」に対して「お前らババアの経験は現在では非常識,余計な口挟むな」と教育するらしい.そして,お嫁さんとその母親,または姑とのケンカが絶えないとか.
日本には「成人T細胞白血病」のキャリアが,西日本を中心に多数いた.このウイルスは母乳を通じて垂直感染するから,キャリアの母親は「一切の母乳禁止」で子供を育てた.そのおかげで,戦前は人口の1/4がキャリアだった長崎でも,1990年代以降,新規のキャリアはほぼゼロになった.
この何万人の「母乳禁止」で育った子どもたちが「人工栄養が原因でデメリットがあった」という報告は聞いたことがない.
もう一つ,母乳というのは「体液」です.「唾液」や「精液」同様,HIVはじめ,いろいろな疾病の感染源になります.

もちろん日本にも「母乳バンク」はありますが,対象は「NICUに入っている低体重児」です.「母乳の不足した母親」には出しません.母乳バンクでは殺菌(非働化条件と同じようです)してます.

結論
通販で母乳買って子供に飲ませるようなバカ親,はわが国にはほとんどいなかった.

2015年7月11日土曜日

復活☆☆☆

2015年7月11日 東京オペラプロデュース公演 復活☆☆☆

カチューシャ・・・・・・・・・・橋爪ゆか
ディミトリ・・・・・・・・・・・上原正敏
シモンソン・・・・・・・・・・・秋山隆典
指揮・・・・・・・・・・・・・・飯坂 純
演奏・・・・・・・・・・・・・・東京オペラ・フィルハーモニック管弦楽団

プッチーニの未完の大作「トゥーランドット」を補作した作曲家であるアルファーノの昨日.リュウの死後,明らかにタッチが異なるものの,見事に完成させていると思います.
あの時代の,大掛かりで,ねっとりしたオーケストレーションが好きなあたくしには持って来いの作品です.
しかし,何しろ題材がトルストイの「復活」.しかもかなり端折っているので昼メロ「真珠夫人」音楽はそれなりに楽しい.でもね,オペラとしては特に可もなく不可もなく.
20世紀後半から21世紀にかけて,トルストイやイプセンの作品が上演される機会は少なくなってきているように思います.この作品もオペラとして舞台で上演されるのは数十年振りだとか?
録音はマグダ・オリヴェロのがあるそうですが,彼女がトリノ音楽院で学んでいた時の院長がアルファーノだったとか.実際にチレアから「アドリアーナ・ルクブルール」を習ったとか,メトデビューが60歳だったとか,一世紀以上生きた伝説のソプラノですから.

個人的には,このねっとり系の音楽は,その後「時代遅れの後期ロマン派」コルンゴルトを経由して,亡命先のアメリカ映画界で結構長生きしました.ミクロス・ローザやアルフレッド・ニューマンを経て,ジョン・ウィリアムス,ジェリー・ゴールドスミスに繋がると思うのですが.ええ,個人的にはこう言う作曲家好きですよ.ただ,ミシェル・ルグランみたいにクラシック作品に仕上げてないから.

で,あたくしが初めて見たオペラも東京オペラプロデュース,黒テントの佐藤信演出の「ペレアスとメリザンド」だった.ここのところ「本邦初演」ばかりやってるけど,この間のシンデレラのように「消えていく作品には理由がある」ものまで上演する「玉石混淆」がいまいち.

雑談
髪を留めるヘアバンドのようなものを日本で「カチューシャ」と呼ぶのは,大正時代「復活」を演じた松井須磨子が「カチューシャの唄」を歌ったから(但し髪留めのカチューシャをしていた記録はないらしい)カチューシャはエカテリーナの愛称なのだけど.

2015年7月9日木曜日

アリスのままで☆☆☆☆

2015年7月8日 アリスのままで☆☆☆☆

ハリウッドの映画ってSFだろうが時代劇だろうが,歴史絵巻であろうが,所詮男と女が出会ってまぐわうだけ,ってのが多いのだけど,珍しくそういうのもお涙頂戴もありません.
言語学者の「アリス」が50にして「家族性若年性アルツハイマー病」を発症してしまうという話です.
アリスが混乱し始めると,アリス以外の人や風景がピンボケになる,上手い撮影です.アリスの病気は父親から遺伝子,残念なことに長女にも遺伝してしまっていた.
認知症の症状が進む様子,物を探して引き出しを開けると,何故かジャガイモが入っていたり,細かい演出が上手いです.最後はほとんど表情がなくなり言葉もほとんどでなくなります.このあたり,ジュリアン・ムーアうまいです.実際に患者さんを観察したそうですね.
家族がみんな平静を保っているのに,石である旦那さんは,頑として病気を認めないとか,変なやつ.
さて,ジュリアン・ムーア,当然ながらアカデミー主演女優賞を撮りましたが,アカデミー賞ってキ印系に甘いんですよ.メンヘラとか.
ま,尺も短いしとても満足できる作品ではありますが.