2015年7月11日土曜日

復活☆☆☆

2015年7月11日 東京オペラプロデュース公演 復活☆☆☆

カチューシャ・・・・・・・・・・橋爪ゆか
ディミトリ・・・・・・・・・・・上原正敏
シモンソン・・・・・・・・・・・秋山隆典
指揮・・・・・・・・・・・・・・飯坂 純
演奏・・・・・・・・・・・・・・東京オペラ・フィルハーモニック管弦楽団

プッチーニの未完の大作「トゥーランドット」を補作した作曲家であるアルファーノの昨日.リュウの死後,明らかにタッチが異なるものの,見事に完成させていると思います.
あの時代の,大掛かりで,ねっとりしたオーケストレーションが好きなあたくしには持って来いの作品です.
しかし,何しろ題材がトルストイの「復活」.しかもかなり端折っているので昼メロ「真珠夫人」音楽はそれなりに楽しい.でもね,オペラとしては特に可もなく不可もなく.
20世紀後半から21世紀にかけて,トルストイやイプセンの作品が上演される機会は少なくなってきているように思います.この作品もオペラとして舞台で上演されるのは数十年振りだとか?
録音はマグダ・オリヴェロのがあるそうですが,彼女がトリノ音楽院で学んでいた時の院長がアルファーノだったとか.実際にチレアから「アドリアーナ・ルクブルール」を習ったとか,メトデビューが60歳だったとか,一世紀以上生きた伝説のソプラノですから.

個人的には,このねっとり系の音楽は,その後「時代遅れの後期ロマン派」コルンゴルトを経由して,亡命先のアメリカ映画界で結構長生きしました.ミクロス・ローザやアルフレッド・ニューマンを経て,ジョン・ウィリアムス,ジェリー・ゴールドスミスに繋がると思うのですが.ええ,個人的にはこう言う作曲家好きですよ.ただ,ミシェル・ルグランみたいにクラシック作品に仕上げてないから.

で,あたくしが初めて見たオペラも東京オペラプロデュース,黒テントの佐藤信演出の「ペレアスとメリザンド」だった.ここのところ「本邦初演」ばかりやってるけど,この間のシンデレラのように「消えていく作品には理由がある」ものまで上演する「玉石混淆」がいまいち.

雑談
髪を留めるヘアバンドのようなものを日本で「カチューシャ」と呼ぶのは,大正時代「復活」を演じた松井須磨子が「カチューシャの唄」を歌ったから(但し髪留めのカチューシャをしていた記録はないらしい)カチューシャはエカテリーナの愛称なのだけど.

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