2013年1月27日日曜日

吉田都=ミレッラ・フレーニ説

吉田都ちゃんがロイヤルバレエを退団してからのほうが見る機会が増えたかも.youtubeにある都ちゃんの映像も好き放題見られるの.
で,思ったのは,都ちゃんはオペラ界のミレッラ・フレーニと同じなのでは無いか?
フレーニはもちろん歴史に残る名ソプラノです.でも,少し先輩のサザランドやカラス,同年代のスコット,カバリエ,後輩のリッチャレッリと較べると派手さでは適いません.アジリタも無いし,超高音もありません.でもフレーニの魅力は「完璧な発声」「絶対に外さない音」「見事な序破急」「間違いの無いレパートリーの選択」「演技力」です.
若い頃はヴィオレッタも歌ったらしいけど,アジリタがイマイチだったらしく早くに諦めてます.
カラヤンに認められ,ありとあらゆる劇場に出演しました.カラヤンに認められるのは通常「個性が無い,売れない歌手」ですが,自身でレパートリーを開拓し,屈指の歌手になりました.
都ちゃんも32回転をダブルトリプルで回るタイプではありません.
今の時代サザランドと比類されるダンサーはロホかオシポワでしょう.
で,フレーニはエフネギー・オネーギンのタチアナを歌うのが長年の夢でしたが「ロシア語ができない」ので諦めていました.
ところが,再婚した相手がブルガリア人のギャウロフ.当時の「東ヨーロッパ」だからギャウロフもロシア語が出来ます(というよりブルガリア人やクロアチア人,セルビア人が「ロシア語が出来る」というのは「関西人」が標準語を話す程度の物)夫からロシア語のコーチを受けたら結構覚えて,日常会話ぐらい出来るようになった.そしてタチアナやスラブ系のレパートリーを増やすことが出来た.
都ちゃんの踊りを見ていて思うのが,フレーニと同じく決してミスをしない「安定感」.見ていて非常に心地よいです.

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