2020年1月29日水曜日

興行師列伝―愛と裏切りの近代芸能史☆☆☆☆☆

2020年1月29日
興行師列伝―愛と裏切りの近代芸能史―笹山敬輔 新潮選書
著者は「演劇研究者」にして「ケロリン」の社長.他にも色々と演芸の本を書いて高田文夫センセに絶賛されている.
本書は「カツベン」でも分かる通り「活動写真」はかなり胡散臭い商売で,松竹,東宝,日活,大映,吉本と言った興行会社がいかに裏社会と繋がって今の地位を築いたか,な内容.
とりわけ,全てに絡んでくるのが長谷川一夫.胡散臭い連中相手にうまく立ち回って成功した(しかし,長谷川自体は胡散臭いことはしていない)
松竹が「歌舞伎」を手中に収めた話,コアなファンはいたものの「東宝のドラ娘」赤字のだらけの宝塚を「ベルバラ」でドル箱に成し遂げた話.(演出は長谷川一夫)
その他いろいろな裏話を参考文献を元にあげつらう.
もう少し時代が下がれば佐々忠の話も出るのかもしれないけど,佐々忠は自分で色々書いているから.

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