2020年1月25日土曜日

HIS☆☆☆☆☆

2020年1月25日 HIS☆☆☆☆☆

BL映画だと思って甘く見てたら思い切り泣かされました.
この作品には前日譚があって,同じく名古屋テレビの制作で,昨年放映された「his〜恋するつもりなんてなかった〜」です.
名古屋の高校生,迅(しゅん)は,単身赴任している父を訪ねて春休みに江ノ島に来る.ここでサーフィン好きな同い年の高校生,渚と知り合い,互いに恋心を抱く.
で,それから13年後の二人の物語.
大学時代の二人は,東京で同棲していたようだが,卒業と同時に渚から一方的に別れを切り出される.
傷心の迅は会社員になるも,渚が忘れられず,何もかも捨てて過疎で移住を促進している岐阜の田舎町へ移住し,ほぼ自給自足の生活を始める.
そこへ突然「渚」が現れる,娘の「空」を連れて.
迅のところに居候する渚と空.渚の話によると,学校を出てプロサーファーになるべくオーストラリアに行くも,自分程度の実力ではプロは難しいと悟り,現地でバイトを続けるうちに通訳の玲奈と知り合い結婚,キャリア組の玲奈が働き,渚は専業主夫に,しかし「男を求める」自分に気づき夫婦仲は破綻,離婚調停中.
渚を忘れることだけを考えてきた迅だが,渚,空とそれとなくうまく関係を築く.
突然玲奈が現れ,空を回収する.しかし,主婦経験の無い玲奈は空との生活にイライラ続き.空は家出し渚のもとへ.
ひょんなことから空が「パパと迅くんがキスしてた」と口走り,一瞬不穏な空気が走るが,迅は「今まで自分を偽ってきたけど渚が好きだ」と皆の前で公言(ここ泣けます).限界集落の年寄り連中は「この年になると男も女も関係ない」と微妙に受け入れる.
「パパとママと迅くんと空で暮らしたい」と無邪気な空.
さて,離婚調停は不調で離婚裁判に.
日本の判例だと,圧倒的に母親が有利,しかし渚の弁護士は「今までの実績を見れば勝てるかもしれない」と勝つ気満々.
そのために,如何に「玲奈が母親としてダメか」を並べるところで渚が心折れる.「迅と別れたのも,空を育てたのも,迅とまた会ったのも自分の我侭」と親権を放棄,和解することに.(ここも泣けます)
裁判が終わり,公園で渚は声を挙げて泣く.抱きしめる迅.

そ・し・て
岐阜の田舎町へ玲奈と空が来る.迅と渚と4人で空の自転車練習.空の希望は,ある意味叶いました.暗転

濡れ場は殆どありませんが,二人のキスシーンが実に美しい.

まず,迅役の宮沢氷魚くん,米国の血が1/4入っているのに,醤油顔が好ましい.渚への「恨みつらみと狂おしき恋心」を冷静に演技してます.

渚役,藤原季節くん,きっちりお父さんの演技してました.以前,小泉キョンキョン,もたいまさこ,小林聡美が出た映画で,誰一人まともに子供をまともに抱けなかったのに対し,抱っこもおんぶも見事,子供の口を手で拭ってその手を自分の舌でなめるとかも自然.本当にお父さんみたいでした.
いやーここまでしっかりした映画とは思わなかった.思い切り泣けます.地味ですが納得できます.おすすめです.

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