2009年2月11日水曜日

ライモンダ☆☆☆☆☆

2009年2月10日 新国立劇場ライモンダ☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

ライモンダ・・・・・・・・・・・スヴェトラーナ・ザハロワ
ジャン・ド・ブリエンヌ・・・・・デニス・マトヴィエンコ
アブデラクマン・・・・・・・・・森田トン健太郎
クレメンス・・・・・・・・・・・丸尾孝子
アンリエット・・・・・・・・・・西川貴子
ベランジュ・・・・・・・・・・・マイレン・トレウバエフ
ベルナール・・・・・・・・・・・冨川祐樹
指揮・・・・・・・・・・・・・・オームズビー・ウィルキンス
演奏・・・・・・・・・・・・・・東京交響楽団

今日の公演を見なかった人は一生後悔するわ.先々週のシェスタコワが霞むような名演でした.
10年後のバレエファンに「ほら,あたくし2009年の新国ライモンダをザハロワで見たから」と言えるような名演です.
知人が何人か見に来ていましたが,揃って「今日のザハロワ凄くね?」でした.
一幕はかなり慎重に踊ってましたが,それが却って無駄なお姫様オーラ,足なら上がりますオーラを抑えていたので(実際は足が上がるのだけど)とても良かったです.
牧センセは初演後も細かい改訂をしているようで,前回「そこにその曲はおかしくね?」だったところも今回はありませんでした.しつこいぐらいにヴァリアシオンは踊っていたのに,曲の刈り込み具合がマールイよりも自然でしたので上演時間はそれほど変わりません.
一幕二場の夢のシーンへ持って行く演出,照明の美しさ,今世界で一番美しいライモンダではないでしょうか.
マールイと同じく「白の貴婦人」は出てきません.その分判りやすくなってます.
しいて言えば,アブデラクマンがあまりにも紳士なので「何も殺さなくてもいいじゃない」なところでしょうか?
ライモンダは多分,7つぐらいのヴァリを踊るのですが,登場のヴァリではボリショイ風の花を拾わない振り付けです.新国ダンサーが踊るときは花を拾います.ワルツは花輪を使いません.
コールドバレエの美しさが半端ではありません.物の見事に揃ってます.夢の場で20人の女性が等間隔でピケターンを決めるのは見ものです.
二幕のアブデラクマン,トン太郎くん,ザハロワをリフトしたまま階段で転けました.ヲイヲイ,ザハロワに怪我させたら,もう一度日露戦争が始まるぞ!ま,ザハロワに怪我もなく・・・
ザハロワとマトヴィエンコはまるで同じ角度の定規を背負っているように思えるほど全てのポーズがきまってました.
終幕のグラン・パ,ザハロワの最後のピアノのヴァリが始まったら,場内シーーーーーーン.
振り付けはボリショイですが,ピアノに合わせたこのヴァリの手を打つところだけは新国風にパチンを叩いてました.
その後は怒濤の拍手.
アポテオーズも省略しないで3時間の夢が終わりました.カーテンコールの長い事.
その後めりパパに拉致されて,オペラシティでちょいと一杯.
素晴らしい舞台を見た後は一人はいやよね.

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