2011年12月3日土曜日

湊かなえと松本清張

湊かなえの書き下ろし台本で某テレビ局がドラマを作った.
そこそこ面白かったし,本人の責任では無いのに,起こる悲劇が松本清張を思わせるところもあった.

でもね.
湊かなえは田舎町育ちで都会を知らないから平気で書くのだろうけど,あんな事件,都会なら誰も気に留めないと思うけど,田舎なら白日の下だと思うわ.人工数十万程度の街で起こったら,末代までの語りぐさ,犯人の一族郎党は今に至るまで村八分のはず.リアリティが無い.
松本清張は,そこに大都会を絡めることによって導線を複雑にし,「パンパンの悲哀」だの「時刻表トリック」だの「著名ピアニストの近親者にハンセン病疑惑」だの を組み込んだ作品に仕上げた.
「告白」だって,つくば市をイメージすれば納得できたけど,館山市とか湯西川温泉だったら説得力ゼロ!

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