2007年8月14日火曜日

夕凪の街 桜の国☆☆☆☆

いやーまたもや泣かされました.
原爆投下後の悲惨な様子はほとんど出てきません.昭和33年と平成の時代から,静かに被爆について訴えかける映画です.
麻生久美子の薄幸顔が良く生きてます.彼女の笑顔に泣かされます.
藤村志保良い女優さんですね.
「生きとってくれてありがとう」「忘れんといてな,うちらのこと」「原爆が落ちたんじゃない,落とされたんよ」が重みを持つ映画です.
時代考証は少し変です.戦後の話なのに人物名が少しDQN系です.終戦から30年ぐらいは被爆者にはもっと激しい差別があったと思うのですが.例えば熊井啓の「地の群れ」のように.
それと,昭和30-40年代に男女が街中で抱き合うなんて,ありえません.
日本映画独特のくどさ,緩さもあります.
でも声高にイデオロギーを言わない事で通じる物を出せている映画です.
最近の日本映画は本当に音楽の使い方がうまくなりました.

0 件のコメント: