2015年12月1日火曜日

黄金のアデーレ☆☆☆☆☆

2015年12月1日 黄金のアデーレ 名画の帰還☆☆☆☆☆

久しぶりに感動した映画.ウィーンのベルヴェデーレ宮殿に飾られている,クリムトに描かせた伯母,アデーレの絵,(クリムトのモデルになったのではなく,クリムトに描かせた)ナチに没収され,不当にオーストラリア政府所有になったその絵を,伯父の遺言により引き継ぐはずだった,アメリカに亡命した姪,マリアが取り戻すまでの話.
戦前のカラーを絞った映像と現代のLA,ウィーンのストーリーが見事に進みます.
オーストリア政府のPRで「芸術品返還計画」が始まるものの「オーストリアのモナリザ」と言われる「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」が米国に亘るとは思われなかった.
重なることのなかったこの2つの時代は,絵画が調停でマリアのものになった時,初めて絡み合い,嘗ての幸せだった家庭の中に,今のマリアが佇み,暗転.
「器用でデリケートで、面白くてふてぶてしい」マリアを,ヘレン・ミレンが見事に演じてます.
あたくしも何度か行ったウィーンの風景が綺麗ですが,意味もなくシェーンブルン宮殿だの,プラーター公園などが映るところがちょっと鬱陶しいかな.
担当した若い弁護士は,アーノルド・シェーンベルグの孫だそうです.更に「ナチに奪われた芸術品の奪還運動をしている,エステイ・ローダーの息子も一役買ってます.
それにしても,スピルバーグと良い,ユダヤ人ってなんで「不意にユダヤ人に戻って」しまうのかしら?

Estée Lauder,アクサンがつくから英語ではなんて発音するのかな?と思ったら,ヘレン・ミレンは「エステイ」と発音してました.英語にはエーで終わる単語がないから「エイ」になるのよ.「バレエ」が「バレイ」,ビュッフェが「バッフェイ」みたいに.

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