2009年9月5日土曜日

文楽公演 天変斯止嵐后晴☆☆☆☆☆

2009年9月5日 文楽公演 天変斯止嵐后晴☆☆☆☆☆ 於 国立劇場小劇場

シェークスピアの原作を坪内逍遙が翻訳した版を元に作られた台本だそうです.
過去に一度しか上演されていない作品を「国立文楽劇場開場25周年記念作品」として改訂,上演された物.上演方式も,付帯の義太夫もちょっと欧風.
まず,場内が真っ暗になって幕が開き,舞台上には6人の三味線と十七弦.この十七弦をツィンバロンの撥のような物で叩く変わった奏法から始まりました.嵐のシーンです.その後,三味線と琴が後ろに下がって,左右に割れて場面転換,岩屋で必死に方術を使う左衛門のシーンへ.
配役の名前が中途半端な日本語名になっていないのがよろしい.プロスペローなんてぜーったい日本語に馴染まない名前を「夫呂素兵郎」にしないで阿蘇左衛門藤則にしたところが潔い.エアリアルは英理彦で,十七弦の半音階グリッサンドとウィンドチャイムがライトモチーフになっています.
人形遣いは,勘十郎さん,玉女さんほか豪華な面々なのに,全員黒衣に頭巾.
流石はシェークスピアなので,ストーリーが面白いのはもちろんだけど,本案も素晴らしいし,日本語が「現代日本語の時代劇」程度の古めかしさなので,字幕を見なくても分かるのがよい.くすぐりも入って笑わせるところもあり,また,舞台装置に椰子の木があったり.
琴の使い方も,琴柱の左側を使う奏法など,あまり見かけない奏法が効果的でした.爪は山田流?みたいな.
ぜひ今後もレパートリーにいれて欲しい作品です.

2 件のコメント:

ど。 さんのコメント...

先月の大阪・朝日放送ラジオで。
作者の山田庄一と。桂米朝の対談が有り。
天~。本邦には「妖精」や「魔女」のカウンターパートがないので困った、と。

Esclarmonde さんのコメント...

妖精や化鳥はスズメ,ペリカン,ダチョウの顔をした人間の姿でした.
「鶴の恩返し」を考えれば「鳥姿」の妖精もありかしら?